知っておきたい うちの子は高齢?|犬と猫の高齢化のサイン

犬や猫の寿命は私たち人間よりも短く、1年経つごとに約4歳年を取るとも言われています。
しかし高齢化のサインは気づきにくく、いつの間にか運動機能や認知機能が落ちたり、病気にかかって何らかの症状として現れたりすることが多くあります。
こうしたサインが現れる前に対処することが理想的ですが、それには飼い主様のご協力が不可欠です。

今回は、犬や猫にどのような様子が見られたら「高齢」と判断できるのか、そして病気を防いで健康を維持するためにはどのような対策が重要なのかについて解説します。

■目次
1.高齢ペットの定義
2.見逃されがちな高齢化のサイン
3.日常観察の重要性
4.定期健康診断の必要性
5.当院ができるサポートについて
6.まとめ

高齢ペットの定義

<犬>
犬種や飼育環境によって多少の差はありますが、小型犬の寿命は13〜15歳、大型犬の寿命は10〜12歳ほどとされています。このことを踏まえると、小型犬では10歳、大型犬では8歳になったら「高齢」と判断してもよいでしょう。

<猫>
猫は品種によって大きさの差はあまりないものの、一般的に雑種は純血種よりも寿命が長いことが知られています。また、猫全体の平均寿命が15〜16歳ほどということを加味すると、だいたい10歳になったら「高齢」と判断してもよいでしょう。

見逃されがちな高齢化のサイン

高齢化のサインは見逃されがちですが、以下のような変化が現れることがあります。

活動量の変化:散歩中に息切れを起こす、疲れやすい、階段の上り下りができない

食事と水分摂取の変化:食べる量が減る、水をあまり飲まなくなる

排泄習慣の変化:頻繁に尿をする、少量の尿を何回もする、尿漏れを起こす

睡眠パターンの変化:寝ている時間が長くなる

体重の増減:筋肉が落ちて体重が減る

毛並みや皮膚の変化:毛がうねる・ボサボサする、皮膚がカサカサする

認知機能の変化:おもちゃへの反応が鈍くなる、新しい環境や外に適応できず混乱する

日常観察の重要性

高齢化のサインは、日常生活の中で少しずつ現れます。そのため、早くサインを見つけるには飼い主様の観察がとても大切です。

いつもの活動量や食事量、睡眠、排泄、体重などをよく知っていれば、その異変に気づきやすくなります。

定期健康診断の必要性

飼い主様による日々の観察が大切なのはもちろんですが、それだけでは病気を見逃してしまうこともあります。そこで重要になるのが、動物病院での定期健康診断です。年に1~2回、身体検査や尿検査、場合によっては画像検査を受けることで、家庭では気づけなかった異常や病気を見つけ出すことができるかもしれません。

病気を早期に発見することで、早期治療につながり、結果的に健康寿命を延ばすことができます。定期健康診断にはこのようなメリットがあるため、毎年欠かさず受診することをお勧めします。

当院ができるサポートについて

当院は、動物病院は病気を治すためだけの場所ではなく、日常的なケアのお手伝いをする場だと考えています。

日常的なケアには、爪切りや肛門腺絞りなどが挙げられます。
これらのケアは「治療」ではありませんが、ケアを通じて獣医師や動物看護師が愛犬や愛猫の小さな変化に気づくことができ、結果として病気の予防につながると信じています。

当院では動物病院の新しい役割として、「治療からケアへ」を心がけています。飼い主様と愛犬・愛猫のサポートに全力を尽くしてまいりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

まとめ

私たち人間と同じように、犬や猫も高齢になるとさまざまな衰えが現れます。老化による影響もありますが、何らかの病気が隠れている可能性もあるので、まずは変化にいち早く気づいてあげることが大切です。

また、早期発見・早期治療を実現させるには、治療のためだけに動物病院を利用するのではなく、日常的なケアや定期健康診断のために動物病院を訪れることも大切です。

日常のケアや定期的なチェックを通じて、愛犬や愛猫の健康を守り、健やかな生活をサポートしましょう。

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