慢性腎臓病についてpart2

猫の慢性腎臓について、今回は治療法や食事に

ついてお話ししたいと思います。

一度壊れてしまった腎臓を再生させることは難しく、

慢性腎臓病の治療は、病期の進行を抑えること

が目的になります。

猫の慢性腎臓病治療の大きな柱として、療法食があります。

腎臓病療法食はリンやタンパク質を制限してあります。

腎臓病療法食を食べている猫のほうが、一般的なキャットフード

を食べている猫よりも予後が良好だという報告もあり、

ちょっとした事ですが、食事はとても大切なことが分かります。

他にも、腎機能がさらに低下するのを防ぐために

脱水させないように心掛ける必要があります。

水をあまり飲んでくれない猫の場合は工夫をして

飲水量を増やし、脱水予防をすることが大切です。

『猫の飲水量を増やすためのヒント』

・常に新鮮な水を与える、器は常に清潔にする

・ざまざまなタイプの水を用意する

・水ににおいをつける、とろみをつける

・流水を試してみる

・他の犬や猫と器を共有しない

・器の材質を変える、口の広い器にする

・器のお気場所を変える

・ウエットフードを使う

などがあります。

それでも水を飲んでくれない場合は、スポイトやシリンジで

水を与えることもあります。

自力での摂食では体重や水和が維持出来ない猫には、

場合によって、皮下点滴をすることもあります。

慢性腎臓病の治療は長期間続く事がほとんどです。

猫のストレスを考え、通院頻度を減らすためにも

可能な限り自宅での皮下点滴をおすすしています。

もちろんやり方など、詳しいことは病院で

しっかり説明しますのでご安心ください。

他にも、合併症を起こすこともあるので

定期的な検査も必要になります。

慢性腎臓病の治療は長期間の投薬や注射、療法食を与える

ことが必要になります。

病気が進行する前に、ちょっとでも気になる症状が

見られた場合は、ご相談ください。