5月に気をつけたい病気
4月が終わり5月、気温も湿度も徐々に上がり始め、人も動物も体調を崩しやすい季節です。ゴールデンウィークなどでお出かけが増える中、わんちゃんたち、またネコちゃんたちにとっては、思わぬ体調不良や病気のリスクが潜んでいます。
今回は、5月に特に注意したい犬の病気やトラブルを5つご紹介します。愛犬、愛猫の健康を守るために、ぜひチェックしてみてください。
1. ノミ・マダニによる寄生虫症
原因と症状
5月から温かくなり、ノミやマダニが活発になります。これらは皮膚に寄生し、かゆみや皮膚炎を引き起こすほか、病気を媒介することもあります。特にマダニは、バベシア症やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)などを伝染させる恐れがあります。
予防法
- ノミ・マダニ用の予防薬を使用する(フィラリア予防薬にも含まれるものもあります)
- 散歩後は犬の体をチェックして、マダニがついていないか確認する
- もしマダニが見つかった場合は、自分で取らず病院に相談する
2. フィラリア症
原因と症状
フィラリアは蚊を媒介とした寄生虫で、5月から蚊が活動し始めると感染のリスクが高まります。蚊に刺されることでフィラリアが犬の体内に入ります。進行すると、心臓や肺に寄生し、最終的には命に関わることもあります。
予防法
- 毎月のフィラリア予防薬を与える(5月から12月まで)
- フィラリア予防薬の投与は、蚊が出始めた1か月後から開始が原則。多くの地域や
3. 熱中症
原因と症状
5月はまだ過ごしやすいと思われがちですが、気温が急激に上がることがあります。犬は汗をかかないため、特に暑い日中の散歩や車内での待機で熱中症になるリスクが高くなります。
予防法
- 散歩は涼しい時間帯(朝や夕方)に行う
- 車内放置は絶対にNG!
- 室内はエアコンや扇風機で涼しく保つ
- 水分補給をこまめに行い、犬が自由に水を飲めるようにする
4. アレルギー性皮膚炎
原因と症状
春から初夏にかけて、花粉や草が多くなることでアレルギーを持つ犬の皮膚炎が悪化しやすくなります。特にかゆみや赤み、脱毛などの症状が見られます。
予防法
- 散歩後に犬の体を拭いて、アレルゲンを取り除く
- アレルギー対策のシャンプーやサプリメントを使う
- 症状がひどくなる前に獣医師に相談し、必要に応じて治療を行う
5. 胃腸炎
原因と症状
気温や生活環境の変化により、ストレスや食事の変更が原因で胃腸炎を起こすことがあります。特に新しい食べ物を急に与えたり、旅行などで環境が変わると胃腸に負担をかけやすいです。
予防法
- 急な食事の変更を避ける(新しい食事は少しずつ切り替える)
- ストレスを減らすために、静かな環境で過ごす
- 胃腸が不調のときは無理に食事を与えず、少量ずつ様子を見ながら与える
- 症状が長引く場合は、獣医師に相談する
まとめ
5月は寄生虫対策のスタート時期であり、気温差や環境変化による不調も起きやすい月です。予防と早期発見が健康管理のカギです。
フィラリア検査込みの血液検査はまだ実施しているのでこの機会に
受けるのをお勧めします。
愛玩動物看護師 掛