健康診断(血液検査・猫)

最近は、ペットの健康診断を行なっている病院が多くなりました。

私の病院でも春と秋に血液検査(IDEXX社)を中心とした健康診断を行なっています。

始めた頃は、春先のフィラリアの抗体検査に絡めて全身の検査を行なっていましたので

検査を受けるのはほとんどが犬でした。

しかし、5年ほど前から秋に猫の健康診断を始めました。

当初は、期間中(秋)3頭程度しかご利用がありませんでしたが、年を重ねるごとに検査件数が伸び、

今秋は、60頭を超えるまでになりました。

猫の血液検査で重要なのは、猫にストレスなく検査に必要な十分な量を採血できるかということです。私の病院では、一頭の猫に対して愛玩動物看護師三名と獣医師一名の四人で採血を行うようにしています。

その上でマル秘のテクニックを駆使しスムーズに採血を行なっています。

猫が興奮し暴れ強いストレスがかかった状態での採血では十分に血液が取れないばかりか検査の結果にも悪い影響が出てしまうからです。

その結果として誤った診断をして不要な投薬や治療につながり健康診断本来の目的と違う結果になってしまいます。

そのようなことがないよう猫の健康診断ではよりストレスの少ない方法についてスタッフと話し合いながら進めています。

私の病院では、子猫のミルクボランティア活動を行なっています。

毎年多くの子猫をミルクボランティアの方達と育てて、新しいい飼い主さんの元へ送り出す活動です。

そのため当院の愛玩動物看護師は目の開く前の子猫の授乳や採血等猫に接する機会がとても多いので猫の扱いに長けています。

当院で、猫の健康診断時に見つかる病気を以下に挙げます。

① 腎臓病

②  肥満症

③ 甲状腺機能亢進症  

④  糖尿病

上にあげた病気は早期発見で進行を遅らせたり、治療ができる病気です。

猫においても健康診断は重要ですので定期的に受けるようにしましょう。

獣医師 原

で以下に、猫の血液検査の項目を載せておきますが、猫の様子によって追加の検査も行なっています。