慢性腎臓病についてPart1
今回は猫ちゃんがなりやすい病気「猫の慢性腎臓病」
についてお話したいと思います。
猫の慢性腎臓病は、高齢猫が最も罹患しやすく
死亡率の高い病気の1つです。
猫全体では10%、高齢猫では35%が罹患すると言われています。
3ヶ月以上の長期間にわたり、腎機能が進行性に低下していくことです。
【主な症状】
・水を飲む量が増えた
・色の薄い尿を大量にする(トイレの回数が多い)
・食欲がおちる
・痩せてくる
・毛艶が悪くなる
・吐く頻度が増える
・元気がない
ここで大切なポイントとして、最初に発見できる症状は
「多飲・多尿」です。
この症状が出た頃には、腎機能がすでに66%も
壊れてしまっている状態です。
基本的に元気も食欲も問題なく、生活上は健康そうに見えますが
進行すると痩せてきたり、元気や食欲が低下しはじめるので注意が必要です。
そうなる前に腎臓病の最初のサインになる
多飲・多尿の症状を見逃さないように気をつける
ことがポイントなります。
検査は、身体検査( 皮膚をつまんで離した時に元に戻る速さや、
口の乾き具合で脱水の有無や程度の確認)や血液検査、
エコー検査やレントゲン検査による画像診断、尿検査、血圧測定
などがあります。
検査の中でも尿検査は、手軽に行うことの出来る検査です。
当院ではまずは尿検査をし、異常が見つかった場合は血液検査などの
詳しい検査をします。
皆さんのおうちの子もまずは尿検査をしてみましょう。
「採尿の仕方が分からない」、「お家ではうまく採尿が出来ない」など
ありましたらご相談ください。
愛玩動物看護師 佐