糖尿病の新たな薬

最近、糖尿病の新たな薬【センベルゴ】が出ました。

今まで糖尿病の治療はインスリン注射での治療が主でしたが

このセンベルゴは飲ませるタイプのお薬です。

飼い主さんにとって家での注射はハードルが高かったですが

それに比べてこの薬は、1日1回飲ませるだけなので

飼い主さんと猫ちゃんお互いにとって負担が少ないです。

以前は定期的に検査をしたり入院したりと大変なこともありました。

糖尿病の症例として、

自宅と通院で定期的に尿検査と体重測定をしていた猫ちゃんが

尿検査では異常はなかったものの体重が増加していたので

糖尿病のリスクについて注意喚起を行い糖尿病の症状の

多飲多尿(お水をたくさん飲んでおしっこをたくさんする)などが

出ないか観察するように促したそうです。

その後飼い主さんから通常の倍量の飲水が見られると言われ

血液検査をしたところ血糖値が高く糖尿病と診断して

このセンベルゴの治療を開始したそうです。

この症例は副作用は認められず経過は良好のようです。

それと同時に尿検査をしてケトン体が出てないかも

確認しておく必要があります。

このセンベルゴは、尿からの糖の再吸収を阻害し

糖を尿中に排泄する作用があるため、

尿中にケトン体が検出されることがあります。

ケトン体とは、脂質をエネルギーとして利用した場合に作られる物質です。

ケトン体が体内に大量に溜まり体液が酸性に傾いている状態を

ケトアシドーシスといいます。

この状態を放置すると重篤な症状を引き起こす可能性があるため

注意が必要です。

まとめとして、日頃から体重の管理をしっかり行い

肥満にさせないことが重要です。

肥満はこの糖尿病をはじめ、関節炎、心臓病、尿路疾患など

万病の元です。

その子にあっているごはんか、ごはんの量は適切か、など

分からないことがあればぜひご相談ください。

健康診断の一環として尿検査なども

定期的に行うことでその子の状態を把握しておけます。

そちらのご相談もお待ちしてます。

愛玩動物看護師 塩