糞線虫が見つかりました
先日、食欲がなくお腹を壊していて、いつもより元気がない
と、生後3ヶ月の子犬が来院しました。
この日は、糞便検査、エコーやレントゲン、血液検査など
一通り検査をしましたが下痢の原因は見つからず、
必要な処置をし下痢止めの薬を処方しました。
念の為次の日も受診してもらいましたが、前日の治療が
効いたのか元気になり、便も良便とのことだったので
一安心と思っていましたが、その4日後に
また調子が悪くなってしまったとの事で来院しました。
今回は、事前にお家でした便をまとめて持ってきてもらい、
その便を顕微鏡で糞便検査検したところ、糞線虫が
見つかりました。
糞線虫の成虫は、約2mm程の細長く白色糸状の形状で、
動物や人(特に哺乳類)などの消化管に寄生し、下痢など様々な症状
を起こします。
成犬では無症状の場合もありますが、水様性の下痢を
起こすことがあります。
子犬に感染すると、激しい下痢によって発育不良や体重低下が
見られる事があり、命にかかわる事もあるので注意が必要です。



初日にも糞便検査はしていましたが、体温を測った際に
体温計についた少量の便での検査だったので、
見つけることができませんでした。
原因が分かり、すぐに治療を始めたら数日で元気
になり、順調に回復したのでよかったです。
このように、お家でした便や尿を検査して見つかる
病気もあるので、いつもと様子が違うなと感じた
際は写真を撮り、排泄物や吐物など実物を持って
来院していただくようお願いします。
愛玩動物看護師 佐

