脾臓について

とつぜん元気がなく、動かないという症状の犬・猫が来院することがあります。

そのような症状で考えられる病気はさまざまあるのですが、

その中のひとつが脾臓の腫瘍から出血し、お腹に血が溜まり

元気をなくしてしまうということです。

脾腫は普段からエコー検査をしていないとなかなか気づけず、

ある日とつぜん破れて出血し元気がないと来院されることが多いです。

その場合には薬を飲んだり治療をして落ち着いてから

手術で取り除くことが多いです。

 

そもそも脾臓はどのような役割の臓器か知っていますか?

脾臓は胃の大弯(ふくらんでいるところ)に沿ってある

平たくて細長い臓器です。

脾臓は胎内にいるときには赤血球を作っていますが、

生まれた後は、リンパ球を作ったり、リンパ節と同じように

病原体、毒素、老廃物をこして取り除いて、

からだを守る働きをしています。

また、古くなった赤血球を処理する働きもしています。

(赤血球の寿命は犬で約120日です)

ですが、生まれた後の脾臓はからだにとって

絶対に必要な臓器でないため、

交通事故などで破裂したり、腫瘍が出来た場合は

手術で取り除いても大丈夫なのです。

 

そして、手術で取り除いた脾臓は専門の検査センターへ送り

どのような腫瘍なのかを調べます。

それからその腫瘍にあった治療をしていくことになります。

 

みなさんも飼われているわんちゃん、ねこちゃんに

なにか変化がありましたらささいなことでもご相談ください。

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